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ディティール2
ニムパンツは耐久性に優れた労働着として生まれたにもかかわらず、他のどんなワークパンツよりも色落ちしやすく、持ち主の穿き方や体型などによって実に様々な表情を見せてくれる。それが魅力なのだが、現在では「格好良く色落ちしたデニムパンツ=フロントにきれいにヒゲが出ていること」という図式が一般的になってしまっている。確かにヒゲの出たフロントは格好良いが、実はフロントよりもバックの方が断然格好良い。よく考えてみると、ワークパンツの中でバックポケットがパッチポケットになっているものは、そのほとんどがデニムパンツである。そして、昔からメーカー側はそのアイデンティティをバックポケットで表現していた。ポケットの形状、ステッチ、ネームタグなどなど……。

 新品時に付けられる紙タグやフラッシャーもバックポケットに付属する。つまりバックスタイルを見れば、それがどのメーカーの何かということを、瞬時に判断できるように考えていたのだ。バックポケットに施された様々なステッチデザインもその1つなのである。現在ではファッションとして穿かれているデニムパンツだが、昔は“消耗品”として使うための完全なる労働着。そこに求められていたのは耐久性であり、高い耐久性を自負するメーカーになればなるほど、バックスタイルに特徴がある。

 デニムパンツを穿いて作業する際、ほとんどは前かがみの姿勢になっていることが多いが、そんな姿勢でも第3者がそれを見たとき、はっきりとどこのパンツなのかを判別できるよう、バックスタイルで個性を表現していたわけである。言い換えるなら、デニムパンツの“顔”はバックスタイルなのだ。フロントよりも凹凸が多いこともあり、その“顔”は穿き方や労働条件によって全く異なった表情を見せる。男のバックスタイルは常に無骨であるが、勇ましいときもあれば哀愁を感じるときもある。穿き込まれたパンツほどその表情の出方は様々だが、デニムパンツでなければ、ここまで何かを感じさせる表情にはならない。背中で語る格好良い男は、常にデニムパンツを穿いていた。それはデニムが男のバックスタイルを“演出”しているからなのである。

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